自選詩 2013.11.18
何にもないと 悟った上で
貴方に思いを馳せるだけで
独りきりではないと気付く
こんな一人の夜
全ての時間が 輝かしく 愛おしく
僕の軌跡を彩っていく
意味も 意義も 散らばっている
どこででも ひろえる
人のためだとか 役に立つだとか
そんなこと考えなくていい
出合って 見知って それだけで
それは大きな事件なんだ
また会えても もう会えなくても
その存在は 消えることなく
否が応にも 刻まれて
僕らの歴史を 型作る
一人で死ねると思うなよ
泣いてくれる奴がいなくても
君は立派に生きている
媒介なんぞに頼らずとも
人間の証明は血肉にあり
心身 狂気にまみれども
生存 微塵も冒されず
清流のごとく 流れゆく
賛美されるべき 命たち
ばらばらに 散り散りに
世界の果てまで 飛び散って
泣いて もがいて 騒げばいい